font-size-adjustプロパティは、フォント同士のサイズのバラつきを調整する際に使用します。
例えば、ウェブページの制作者がテキストが読みやすくなるように、
font-sizeプロパティでちょうど良いフォントサイズを指定しておいても、ユーザー環境で別のフォントに代替されて表示されることがあります。
この場合には、必ずしも制作者が意図した読みやすい大きさでテキストが表示されるとは限りません。
これは、フォントの種類によってテキストの見かけの大きさや、どのサイズのときに読みやすくなるかが異なるからです。
font-size-adjustプロパティでは、こうした問題が起きないように、フォント間の見かけの大きさの違いを調整します。
具体的には、フォントの種類にかかわらず小文字xの高さが同じになるようにフォントサイズを調整します。
■値
- none
- フォントの小文字xの高さを揃えない(初期値)
- 数値
- 計算式 c = ( a / a’ ) s でフォントサイズが調整される
s = font-sizeの値
a = font-size-adjustの値
a’ = そのフォントの見かけ比率
c = 調整されたフォントサイズ
※( a / a’ ) の部分が1になれば、フォントサイズは調整されない - inherit
- 値を継承する
■初期値・適用対象・値の継承
- 初期値
- none
- 適用対象
- すべての要素
- 値の継承
- する
■使用例
CSSソースは外部ファイル(sample.css)に記述
span.none {
font-family: Futura;
font-size: 100px;
border: solid 1px red;
}
span.adjust {
font-family: Futura;
font-size: 100px;
border: solid 1px red;
font-size-adjust: 0.5;
}
HTMLソース
<html>
<head>
<link rel=”stylesheet” href=”sample.css”
type=”text/css”>
</head>
<body>
<p><span class=”none”>b</span><span class=”adjust”>b</span></p>
<p>font-size-adjustプロパティで0.5を適用した右が、左より大きくなっているので、Futuraの見かけ比率は0.5より低いということになります。</p>
</body>
</html>
ブラウザ上の表示
bb
font-size-adjustプロパティで0.5を適用した右が、左より大きくなっているので、Futuraの見かけ比率は0.5より低いということになります。